昔からこう言われるように、
季節の節目の行事として行われてきたお彼岸。
なぜ年に2回あるのか?、
元々日本の行事ではなかった?
など、知っているようで知らないお彼岸についてまとめてみました。
お彼岸の意味と由来は?
お彼岸の習わしは、シルクロードを経て、
古代インドから伝わってきたとされていて、
サンスクリット語のpāram(パーラム)と、仏教用語の「波羅蜜」の意訳、
「至彼岸」から由来しています。
昼と夜の時間が同じになる、
春分の日、秋分の日は、
太陽が真東から昇り、真西に沈みます。
極楽浄土が、西の彼方にあると信じられていた当時、
沈みゆく太陽を礼拝することで、
遥か彼方にある極楽浄土に生まれ変わると願ったのが、
お彼岸の始まりとされています。
それが日本に伝わってきて、
日本の風習と仏教が結びつき、
この時期にお墓参りをする習慣になっていきました。
日本でお彼岸が行われた歴史は古く、
平安時代から行われていたとされています。
元々は天皇の詔(みことのり)として始められたのが、
いつしか民衆にも広く伝わり、
一般風習として定着し、今日にまで至ります。
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お彼岸の期間はいつからいつまで?
3月と9月にあるお彼岸は、
それぞれ、春分の日、秋分の日を中心に、
前後3日間、合計7日間がお彼岸の期間となります。
・秋のお彼岸…9月20日~26日
お彼岸の最初に日を「彼岸の入り」、
最後の日を「彼岸明け」と呼び、
春分の日、秋分の日を、「中日(ちゅうじつ)」と呼びます。
春分の日は、
「自然を讃え、生物をいつくしむ日」とされ、
秋分の日は、
「先祖を敬い、亡き人を偲ぶ日」とされています。
お彼岸といえば、お墓参りですよね。
お供え物の定番、”おはぎ”、”ぼたもち”ですが、
全く同じものなのに呼び方が違うだけというのを知っていましたか?
時期によって呼び方が変わり、
3月に咲く花の牡丹にちなんで、
”牡丹餅”から”ぼたもち”と呼ばれるようになり、
9月に咲く花、萩にちなんで、
”御萩餅”から”おはぎ”と呼ばれるよになりました。
なぜおはぎやぼたもちを供えるようになったかというと、
小豆の赤色には、邪気や災難から身を守る効果があると信じられていて、
それが先祖の供養と結びついて、供えられるようになったそうです。
この風習は、江戸時代に庶民の間で広まり、
おはぎやぼたもちを食べることで、
災難や邪気から自分の身を守ると言われています。
小さい頃から慣れ親しんでいる日本の風習。
こうして由来や意味を知ってみると、
今までとは違った心持ちで行えますね。